【中国茶の時間】「茶詩・漢詩と中国茶と」重陽のころ
夏休みをはさんで2か月ぶりの中国茶会は、
二十四節気の「重陽(ちょうよう)」がテーマ。
前日の9月9日が、ちょうど重陽でした。
奇数で最大の「9」が重なる日で、
中国ではおめでたい日とされているそうです。
みなさんが揃うのを待つあいだに、
花湯をいただきました。
重陽が菊の節句でもあるのにちなんで、「菊花茶」です。
菊花は、中国で「お茶の香りをたすける」ともいわれるそうです。
点心は、月餅。
黄先生が地方で食べた月餅をアレンジした自家製で、
松の実やゴマ、くるみ、ココナッツがぎっしり。
赤砂糖で味つけしてあります。
中国茶は、「黄金桂」。
その名のとおり黄金色のお茶です。
きょうは月のイメージで。
今月は、李白の漢詩を二編。
重陽を詠んだ詩「九日龍山飲」と
美人を詠んだ詩「王昭君」。
どちらの詩にも月が描かれていて、
この時季にぴたりと合います。
お好きな一節を和紙に書きました。
李白は、月、花、酒そして美人を愛した唐代の詩人。
その才能の異才ぶりから、人間ではなく天上の人との評を得て
「謫仙人(たくせんにん)」と称されることもあるそうです。
ひととき、李白の詩と茶を味わいました。