【中国茶の時間「茶詩・漢詩と中国茶と」】大暑のころ

一年で最も暑くなる時期、二十四節気の「大暑(たいしょ)」ももうすぐ。


夏の暑さをいっそ楽しんでしまおうという趣向で、
漢詩を二編、ご用意いただきました。
昼の暑さを詠んだ「夏昼偶作」と、夜の暑さを詠んだ「納涼」です。


まず、冷たい「梅子湯」で喉を潤した後、それぞれの漢詩を冊に書き写しました。
その後、気になる一節を和紙に書き、みなさんで披露しあいました。


漢詩を目で追うだけではなく、自分で筆で書いてみることで、
漢字の連なりや文字の意味を、より近く感じられるからふしぎです。


今日の中国茶は、プーアール熟解茶。
2004年に作られたというから、もう十年物! のお茶です。
プーアール茶は50年以上も保たせることがあり、
このお茶もまだ熟成の途中なのだそうです。

うまく熟成させたプーアール茶は、年を経るごとに
色は濃くなり、一方で味は軽くなっていくといわれています。


まずはプーアール茶と粽(ちまき)を味わい、
続いて茶葉に乾燥させた菊も加え、すっきりとした風味をいただきました。
夏にぴったりの味わいです。


暑さを詠んだ詩を時々思い浮かべながら、
なんとか暑い夏を乗り切れたらよいですね。
8月は夏休みで、次回は9月16日(火)に開催予定です。


【茶事録 2014年7月 大暑のころ】
乾 夏野菜
湯 梅子湯
点 粽子
茗 プーアール熟解茶 二〇〇四
詩 夏昼偶作 柳宗元
  納涼 秦観