【仏教なぜなに問答】

「仏教なぜなに問答」では、毎月「仏説無量寿経」というお経を
少しずつ読んでいます。
今月読ませていただいたのは、「五悪段(ごあくだん)」という、
悪についての部分。読めば読むほど苦しくなるような、
厳しい言葉が続きます。たとえば、このような部分がありました。
いずれも現代語訳です。


「第四の悪とは次のようである。世間の人々は善い行いをしようとせず、
互いに次々と人をそそのかして、さまざまな悪を犯している。二枚舌を使い、
人の悪口をいい、嘘をつき、言葉を飾りへつらって、人を傷つけ争いを起こすのである」。


「さまざまな悪は天の神によって残らず記録される。
だから、その人が前世で少しばかり功徳を積んでいたことにより、しばらくの間は
そのおかげで都合よくいくとしても、この世で悪を犯して功徳が尽きてしまえば、
多くの善鬼神に見放され、ひとりきりとなり、もはや何一つ頼るものがなくなってしまう」。


ほかにも厳しい言葉がずっと続きます。
これらの表現は、私たちに対する戒めと受け止めたらよいのだというお話がありました。
どこまでも善をなすことは我々には無理ではあるけれど、「こういったことはしないように」と
やってしまうであろう悪を、できるだけ減らすきっかけになればよいのだと。


今月は「第一の悪」から「第四の悪」までを読み進めました。
来月は、5月14日(月)に開催します。
五悪段の最後「第五の悪」をさらっと読み、次に進む予定です。