【中国茶会】 処暑のころ

毎月、季節にちなんだ漢詩を書き写し、お茶と点心を味わう中国茶会ですが、
今回は特別編。「茶経」をひもときました。


「茶経」とは7世紀頃、中国・唐の時代に陸羽が著した書物です。
当時の茶についての集大成とされ、茶経で説かれている
茶の精神は現代にも息づいています。


10章からなる茶経のうち、今回はいちばんボリュームの多い4章を取り上げました。
4章では茶器についての概説が記されています。
そのなかで茶さじの役割をする「茶則〈ちゃそく〉」について書かれた項から
お気に入りの言葉を選び、書き写しました。


通常はお帳面に書き写すところを、今回は特別編ですので、
竹に書いていきました。この竹はもともと楽器だったもの。
それを一枚ずつ、ばらばらにして茶則に見立てました。
お家に持ち帰って茶則として使っていただけるという趣向です。


お茶は、武夷岩茶〈ぶいがんちゃ〉の「北斗」。
武夷岩茶の最高峰は「大紅袍〈だいこうほう〉」ですが、
「北斗」は次世代の大紅袍として注目されているお茶なのだそうです。
湯は、苦瓜茶。
点心は、素菜飯〈山菜ごはん〉。
乾菓はバウムクーヘンとドライのパイナップル、ピーナッツとピスタチオです。