【芸術についてやさしい英語で話しましょう】第7回:絵巻物
今回のテーマは「絵巻物」。
『源氏物語』や『信貴山縁起』を題材に、絵巻物の世界をひもときました。
『源氏物語』は、「作り絵」という手法が用いられています。
後に日本画の代表的な顔の描き方となる「引目鉤鼻(ひきめかぎばな)」で描かれていて、
表情がほとんどわからないのが特徴です。
それが平安貴族の風俗を描くのに適していたのだそうです。
家の内部を斜め上から見渡すような「吹き抜け屋台」手法が使われていて、
それはちょうど舞台を見ているような印象を受けました。
一方、『信貴山縁起』は、民衆が踊ったり、米俵が空中を飛んだりと、
現在の漫画に通じるような躍動感があります。
こちらは「男絵」というスタイルなのだそうです。
クリスティーン先生がお持ちの『信貴山縁起』ミニチュア版や、
大きな図録を見ながら、絵巻物の世界を味わいました。
次回は、実際に展覧会に出かける「Gallery visit」を開催します。