【仏教なぜなに問答】

毎月、「仏説無量寿経」というお経を読み進めていますが、
今月は、ちょっと番外編。そもそもお経とはどんなものなのかについて、
みなさんで考えました。


たとえば、こんなお話がありました。
お経というのはすべて決まり事があり、
それは、お釈迦様が話したことを書き留めたもの、ということ。
そのため、誰がお釈迦様の話を聞き、書き留めたものかによって、
さまざまなお経の種類になるのだそうです。


お釈迦様とは、2,600年ほど前にインドで生まれた実在の人物。
名前をゴータマ・シッダールタといいます。


このクラスで読んでいる「仏説無量寿経」は、
霊鷲山(りょうじゅせん)というインドの山の上で
お釈迦様が話した言葉を、阿難(あなん)という弟子が聞いた内容を
まとめたものだそうです。


阿難さんは、お釈迦様についたいちばん若い弟子。
別名を「多聞(たもん)」と呼ばれるほど、お釈迦様の話をよく聞いた人物として
知られています。


仏説無量寿経」で説かれるのは、あみださまのこと。
阿弥陀(あみだ)」は、サンスクリット語の音訳。
もとの音は、「アミターユス」や「アミターバ」。
お釈迦様の時代に使われていたサンスクリット語です。
漢字に訳すと「無量寿」。意味するところは、「はかりしれない年月、慈悲、いのち」。
広大ですね。


広大な世界観を伝えるために、あみださまを一人の人間に例えることにしました。
そのために設定されたのが、「法蔵菩薩(ほうぞうぼさつ)」という仏さまです。


法蔵菩薩さまが五劫(ごこう)の間に、
「生きとし生けるもの すべてが救われますように」と考えに考えた。
考えぬく前に「私はこのようにしよう」と誓いを立てられたのが、
仏説無量寿経」上巻の四十八願、というわけです。


……、そういったことをふまえて、来月からお経を読みすすめます。
次回は、5月8日(水)に開催します。