新茶到来!


五穀を潤す雨が降る「穀雨」のころ。
4月の新学期から、新しいお道具を使いはじめることになりました。
じゃばらになった冊は、メモがわりに。
桐箱入り和紙は、その日のテーマやトピックを清書するのに使います。


新しいお道具のはじまりは、「茶」という漢字を書くことからはじめました。
甲骨文字、篆書、草書、隷書、楷書と、時代によって「茶」の字も変遷していきます。
甲骨文字として残る「茶」の字は、紀元前1500年、今から3500年ほど前に
彫られたもので、最古の漢字といわれているそうです。

歴代の「茶」の字を冊に書き写し、
その中で気に入ったものを和紙に清書しました。



花湯は、湖北省の「絞股藍」。
「南方人参」ともいわれる薬草で、疲労や老化に効果があるといわれています。



春の新茶は、江蘇省の「南京雨花茶」。
「松針〈そんしん〉」と呼ばれる、松葉のように細い茶葉。
雨花とは地名で、雨のように花が降るという伝説のある土地で作られた緑茶です。
やわらかい新茶を傷つけないよう、お湯を注いでから茶葉をいれる「上湯法〈じょうとうほう〉」で淹れました。

点心は、咸水角(ハムスイコー)。しょっぱい水牛の点心、という意味の揚げもの。
乾菓は、きんつば、ドライフルーツ。


来月は、5月22日(火)に開催。春の新茶をご紹介します。