【中国茶の時間「茶詩・漢詩と中国茶と」】小雪のころ
毎回、二十四節気の暦にちなんだ中国茶と漢詩、点心を味わう
中国茶の時間「茶詩・漢詩と中国茶と」。
11月は「小雪(しょうせつ)」がテーマ。
広西省の桂花(キンモクセイ)と、
安徽省で作られた、いぶした香りの祁門(キーモン)紅茶をいただきました。
祁門紅茶は、ダージリン、スリランカウヴァと並んで
世界三大紅茶にあげられます。
桂花はよい香りがするだけでなく、
体温を上げるとされる、花茶の中でもめずらしい種類だそうです。
点心はフェンネルが入った焼餅と、乾菓いろいろ。
この日の漢詩は、「雪」。
明代の唐寅(とういん)の作。
書き下し文の一部をご紹介します。
「竹の間に降り込む凍てつく雨は、麻のように細やか。
夜、炉を囲んで、茶を煮ながら、外の音を静かに聴く」。
情景が目の前に浮かぶような七言絶句の詩です。
こんな境地にならるのなら、凍てつく夜もまたよし。そう感じられるかもしれません。
次回は12月16日(火)に、「冬至」をテーマに開催予定です。