中国茶の時間「茶詩・漢詩と中国茶と」冬至のころ


日の短きこと至る「冬至」のころ。
まずは花湯「柚子湯」で、香りを楽しみました。


きょうの漢詩は、清の皇帝・乾隆帝が詠んだ「除夕〈じょゆう〉」。
除夕とは、旧暦の大みそかのこと。


乾隆帝が皇帝在位60年を迎えた年に、
自らを振り返る詩。
皆さんそれぞれお好きな一節を和紙に書き、感想を述べあいました。


乾隆帝は、お茶好きなことでも有名で
こんな詩が残っているそうです。
「国不可一日無君 君不可一日無茶也」。


その意味するところは、
「国は一日でも君主がいなければ、立ちゆかない。
皇帝は一日でもお茶なしにはいられない」。
お茶を愛する皇帝の心情が伝わります。


実際に乾隆帝は生涯に四度も南へ巡幸し、
茶畑をめぐったのだといいます。

なかでも皇帝が愛したお茶、
龍井〈ロンジン〉茶を蓋碗でいただきました。


点心は、揚げ雲呑〈ワンタン〉。
中国では冬至に雲呑を食べる習慣があるのだそうです。