【文系のための物理学講座「かわいい物理」:静電気】

文系のための物理学講座「かわいい物理」、
今月は「静電気」をテーマに開催しました。
その内容を、少しだけご紹介します。


静電気とは、電気を通さない素材に
電気がたまる現象のこと。


上の写真もその一例です。
ホワイトボードに、バルーンアート用の細長い風船がくっついています。
もともとは引っ付かないはずの2つの素材がくっついているのは、なぜ?
それは静電気が発生しているからです。


「静電気が発生する仕組みを知るには、
物質を構成する原子について見ていく必要があります」、
とのことで、まず原子のお話がはじまりました。


原子は、原子核と電子からなり、さらに原子核は陽子と中性子からなる。
電子は−の電気を、陽子は+の電気をそれぞれ持っているので、
原子は、+と−の両方の電気を持っていることになる。


それが、たとえば風船を布でこすったりという摩擦を与えることにより、
風船のなかの電子が移動して、+と−のどちらかに少しだけ傾く、
たいていは−に傾くのだとか。


電気というのは、+と−は引き合って、
+と+、あるいは、−と−は反発しあうという
性質を持っているため、
摩擦により少し−に傾いた(はずの)風船と、
ホワイトボードの+の電気が引き合って、
ホワイトボードに風船がくっつくという現象になるのだそうです。


そういった静電気の性質を用いた実験は、ほかにもたくさん!
水の流れを静電気で曲げてみたり、
ティッシュを風船にひっつけたり、
箔検電器の簡単バージョンなどなど。


みなさんで観察したり、異なる素材をくっつけたり反発させたりして
静電気の性質を確かめました。